長沢芦雪筆:紙本淡彩「唐子遊図」襖8面(重要文化財)
右四面:各179.3×91.5cm 左四面:各183.5×115.5cm/天明6年(1786)
本堂下間二之間の襖絵で、天明6年(1786)初春、滞在中の作。
琴、囲碁、書、画は中国で君子のたしなみとされ、古くからの画題でもあった。その画題を転用して寺子屋の騒がし情景とし、天井から下る鼠や筆洗いの水をのみ箒に戯れる子犬まで描くところには、芦雪の豊かな人間性があふれている。
他人の顔にいたずら書きする子、手に墨を付け手形を捺す子などが生き生きと描かれている。
それぞれ琴、囲碁、画に励む子たち。
左襖、最後は子犬と一体となり、じゃれ合いながら画面の向こうに消えて行く様子が描かれている。